お伽工房

大阪府豊中市緑丘にあるアートギャラリー&陶芸教室です。

お伽工房について

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オーナー兼講師

小学生の頃父親から油絵道具を貰い、油絵を習いに行っていました。中学、高校も描き続け画家になる夢を抱いたこともありましたが、自分の実力ではプロへの道は厳しいと断念。英語も好きだったことから英文科のある甲南女子大学へ進学し、卒業後はジョージ・ジェンセンという輸入販売会社に勤め始めました。そこは北欧のデザイナーが手がけた技巧にこだわりのある、長く愛されるような製品を数多く取り扱っている会社でした。入社したての私は製品知識も乏しく、本を読んでばかりいましたが、ものづくりに対する職人の思いを理解し、その良さを人に伝えるためには自分も創作し体感しなくてはわからないと考え、会社に近い福島区で陶芸教室に通い始めました。本当は木製品やガラス工芸なども習いたかったのですが、1970年初期はこうした教室は近くにはありませんでした。陶芸教室だけがお稽古ごとの一つとして流行っていた時代で、陶芸しか選択肢がなかったわけです。でもそこが私が陶芸の世界へと進む原点となりました。ある時友人に「ここに公募してみたら」と教えてくれたのが、クラフト界の登竜門「朝日現代クラフト展」でした。1994年に出してみたところ、初めての出品で入選を果たしたことに自信をつけ、実力のバロメータを図るべく、次々と公募に出品していきました。同時に個展活動も行っていたのですが、次第に「自分の窯で焼いていないのに、自分の作品としてあちこちに出していて良いのか」と悩み始めました。

「最初から最後まで、全て自分で手がけた作品だと胸を張りたい。」

その思いから、1997年、奈良の西大和ニュータウンにあった自宅の敷地内に小さなプレハブ小屋を建て、そこに初めて自分の窯を持ったのです。2003年、高齢の母との同居で大阪府豊中市緑丘にあった実家を建て替える際、窯のあるアトリエを作ることにしました。自分のための工房と同時に多くの方に創る喜びや観る楽しさを体験する場所として陶芸教室を始め、同時にギャラリーも併設しました。私自身のアート全般への新しい知見を広げる目的ですが、プロアマ問わず、私が興味をそそる作家さんの作品を展示する場所が欲しかったからです。現在は私の作品と外部の作家さんの「企画展」と、陶芸教室会員の「お伽窯展」を毎年開催しています。

これまでひっそりと住宅街の奥地で活動してきましたが、2017年インターネットによる情報発信を始めることにしました。自分の思いをカタチにする「ものづくり」の素晴らしさを、より多くの方に伝えていけたら幸いです。